守口原爆と戦争展

守口原爆と戦争展


ところ  守口市立中央公民館

展示など 「第二次世界大戦の真実」

     「沖縄戦・都市空襲の記録」

     「原爆と峠三吉の詩」

あの朝、私たちの周囲から多くの愛する人たちが消え去りました。あの日、
人類最初の原子爆弾が広島に落とされ、私たちがささやかに守ってきた幸福の
ひとかけらさえも微塵に砕かれたのです。

 今、再び戦争への危機が叫ばれ、日本平憲法の行方さえ案じられるとき、
戦争か平和かの世界の危機の中で原子爆弾の存在がどのように大きな意味を
持っているかを、私たちは強く感じさせられていますが、このように子供たち
が純真な心で原子爆弾をうたった詩を見る時、どうして深い感動を受けずに
おられましょうか。

 今こそ原爆の真の姿をもっともっと強く広く世界の良心に訴えなくてはなりません。
原爆に対する広島の青年や婦人あるいは年寄りの秘められた思い、特に子供たちの
魂に湛えられた原爆への嘆きや怒りを詩のうたごえにのせて、日本全国や全世界の
人人の平和の琴線に鳴り響かせることは、まさに急がねばならぬ大切な仕事であり、
広島の私たちの与えられた大きな使命であります。

( 峠三吉 1952年6月『原子雲の下より』出版にさいに )


参観された皆さんへ

広島と長崎に原子爆弾が投下されてから68年目を迎えます、一瞬にして
20数万人もの罪なき命を奪い、その後も放射能による苦しみをもたらし
てきた原爆は、人類史上もっとも凶悪な兵器であり、核兵器廃絶は全人類
の願いです。また、第二次世界大戦で国内や戦地で320万人もの犠牲者
を出し、日本中を廃墟にしたあの戦争を忘れさることはできません。

 「原爆と峠三吉の詩・原爆展」は2000年から始まり全国各地で開催
される過程で、沖縄戦や全国の都市空襲、戦地の体験など第二次大戦の全
体験とつながった「原爆と戦争展」となり、二度と戦争を繰り返させない
共通の願いに根ざし、すべての戦争体験者の思いを代弁する催しとなって
います。現在の日本社会が抱える様々な問題も、それをもたらした第二次
大戦の真実について知ることで、より深く理解することができると歓迎さ
れています。いうにいえなかった戦中、戦後の経験を次世代に継承するこ
とは、混沌とした社会情勢のなか、再びきな臭い戦争の足音を感じる現代
においてとりわけ重要さを増しています。

 また、東日本大震災福島原発事故から2年余りが経過しましたが、こ
の深刻な経験から、これからの将来を見すえて戦後社会のあり様を見直す
世論が高まっています。とくに福島原発事故は収束のメドもなく、いまだ
に多くの人人が避難生活を余儀なくされているにもかかわらず、原発の再
稼働や新設、輸出をすすめようとしています。被災地の復興や日本社会を
立て直す思いで、原爆の廃墟の中から故郷を復興させてきた広島と長崎の
経験が語られています。

 守口市で昨年につづいて開かれる原爆と戦争展が、平和な未来のために
原爆と戦争の体験を若い世代に語り継ぎ、平和で繁栄した日本社会を築く
ための世代を超えた三世代交流の場となるよう願います。被爆者と戦争体
験者の思いを結び、若い世代に伝えましょう。若い世代が体験世代の経験
に学び、戦後社会の原点に立ち返り、平和で独立した豊かな未来の担い手
として行動されることを期待します。本日はご参観、ありがとうございま
した。

  守口原爆と戦争展を成功させる会


● 原爆と戦争展パネル ( A2判、A3判、教科書判縮小冊子 )
  貸し出しできます。
  地域や学校・職場でご利用ください。


以上、ちらしより