通学路

通学路



通学



数キロ歩くと校舎に着く

近隣に校舎が複数あると再確認

公立ではなく高等教育そのもの、地域にとっては大変な資産となる



その時代が大きく変わろうとしている

水道の民営化と同じく、教育の民営化が行われようとしている

単純に比較できないものが、教師とテキストが存在する



テスト成績の結果を請け負うという、まるで家庭教師のような役割を担う

学問というセクションは、個人の私有物かのよう

これだけ概観しても、国の劣化でしかないのがわかる



すべては、少子人口社会から

透明のカバーをしたベビーカー
中には寝込んでいる幼子
傍のベンチに座ってケイタイを動かしている母親


その様子を二・三度覗き見る、私を窺う母




晴れ間少なく、風が吹いている

母親は、何を待っているのだろう

寝込んでいる幼子は、朝早くから起こされたのか




人生相談に悩みを打ち明けていたのは、駆け込んだ40代

遅すぎた出産ではないが、大人になりそびれた人にとって試練

スマートフォンでは、答えが返らない




おさなごとふたり、じっくり顔を見合わすことが

大切な時間では

これからずっと、孤独な時間がこのふたりに

訪れてくる