二階  張り込み  父の詫び状

二階 / 張り込み     父の詫び状





  二階・張り込み  松本清張  

  朗読    有川 博

  父の詫び状    向田邦子  

  朗読    渡辺美佐子




  原作の書かれた年代が、CDではわからない。

  原書の読む機会がなかった、それが功を奏し

  手軽な朗読のよさを感じる。

  これからも、本を読みたいとは思わないはず。




  松本清張は、印象のつよい映画がある。

  犯罪や社会ものとして、大きな役割を果たした。

  現場で働く人に、影響を与えたと思う。



  眼でみて訴えるより、朗読を聞いて頭を働かせる。

  同じ朗読を繰り返し聞き入る。

  語られる言葉をすべて、わからない。

  聞き流し、意味を理解しまま時間をつぶす。



  時代の流れ、時の動き。

  風景を眺めるため、映像を流す。

  自分の知りたいことを、朗読から読み取るために

  「聞く」それでいいではないか。





  読む学問に慣らされた人生を歩んできたせいで、

  聞こえる言葉が、その意味が皆目わからない。

  回数を重ねて、意味を確かめるまではいかない、

  辞書を開いて確かめようとしない。

  私にとって、話し言葉は途切れてしまった。





  捜査手法、行動の手はず、担当の頭の働き。

  実務として書かれてしない、捜査のやりかたや、

  担当者の心の動きなどが描かれていれば、役に立つと思う。





  個人的は意見を、大切にする風潮がない。

  組織的な実務文が、現実の社会に活用されていない。

  荒廃してしまった、日本社会の文化を思い知らされる。

  善と悪の分かれ道。

  その違いが、現代日本では問われることはない。




  犯罪物の本が、出回るようになれば、犯罪が少なると思う。

  犯罪者の手記でなく、第三者から描かれると立場が分かるのでは。

  この分野も秘密になっているから、犯罪は一向になくならない。

  時代の経緯を自分の人生と重ねて、心の移ろいを探ってみたい。




ひとの声が、恋しい。