飢餓は、なくならない

 飢餓は、無くならない





  飽食の時代と言われてから、久しい。

  飢餓状態で亡くなる人が、なくならない。

  これは、可笑しいと思います。









 












  肥満という現象と、貧困という暮らしは相関関係にある?

  肥満は、裕福な家庭生活を予想した体型でした。

  金満家、企業家、政治家、医者。

  その彼らの肥満体に、疎ましい目を向けるようになってきた。

  肥満は健康ではない、知的な仕事に携わっている人には、ふさわしくない。

  庶民の間で認識されてきたのは、ついこの間。






  映像の世界に、肥満体が溢れてきたのは、最近の出来事。

  歴史的な出来事を描く時、物を食べられない苦難をあらわす。

  観客自身が、「飢餓」の感覚をすっかり忘れていた。

  役者が太っていることを、気にせず見守っていた。

  時代は、刻々と変わる。







  結婚とか出産が、人生における最大の行事だと考えない時代。

  それを忘れるために、食べ物に神経を配る。

  食べ物にしか楽しみがない、まさに高齢者そのもの「飽食」。

  しかし現実は、あまりにも厳しい。






  親から虐待され、死ぬ子どもがいれば、どこで学んだのか、

  「自殺」という行為で安らぎを求める幼子がいる。

  この子供たちに恥ずかしくない、食生活をするしかない。

  自分の喰いっぷりが、自分の身体に表れるのである。






  生れたときから、42歳ごろまで肥満で過ごすことができた。

  強敵は、高血圧。

  自分の身体は、最後まで責任を持ちたいもの。