一歩前へ

一歩前へ



     一歩前へ

     この書きモノを何のことか、わかるでしょうか。

     これをすぐにわかるのは、男たちです。

     



     男と女の領域、ハッキリわかっているようで知れ渡っていない。

     すっきりしたい、その気持ちからディープなことを

     遺書のように残しておきたい。




     
     公共施設など、国や自治体のある箇所。

     科学に基づいて対処していると、誰でも信じているのですが、

     100年経っても変わらない、風習のように長く続いています。





     この2014年、この日本の社会は、ほとんど高齢者が占めて、

     彼らが動かしていくと宣言しました。

     では、国民がこの高齢者を本当に理解しているか、問えば明らかに違う。

     年老いた母親父親の、生理のことなど何も知らないのです。




     
     トイレの変遷をみれば、日本の人権の扱い方が見えてわかる。

     自治体の科学観・効率的なエネルギーの在りかた、人体学など

     整合性を持って対処されているか否か、即座に見てとれます。





  
     それが、自治体の「トイレ観」。

     会社や家でいえば、トイレの掃除が行き届いているか、

     家や企業の将来が目の前にみえる、先が見通せる「トイレ」なのです。




    
     トイレ掃除をする人。

     トイレを利用する人。

     これが性によって、役割が区別されていないでしょうか。

     それぞれの性が、利用する方のすべてを知っているか、

     どうかに関わっています。

     利用者のことを考慮にいれた、トイレ設計になってはいない。

     科学的にとらえていない、ことを長年やり続けています。






     悪しき風習と言っていいでしょう。

     労働を合理的にしようと言う、真摯な気持ちを持っていない。

     無駄なコストを消費しているといって、いいでしょう。

     金になると思えば、何でも手をつけ既得権益を増やすくせに

     無駄をなくそうとはしない。

     これが、ロボットでトイレ掃除ができるといえば、

     労働力人口を有効に使えると、わんさか資本が介入する。






     世界の最先端を走っている、トイレ界をまい進しているのは

     日本の業界だと言いたいでしょうが、まったく反対です。

     トイレを利用する人と、掃除をする人は互いに打ち消し合っています。

     共存関係にありません。





     立ちションを止めて、トイレに座って排尿させようと、

     家庭でキャンペーンが推し進められているでしょう。

     ところが公的なトイレ施設で、男が座って用を足すことができない。

     そういう場面が生じているのです。

     それは座ると睾丸がポチャリと、便器の水に埋まるのです。

     便器の中を掃除しなくてもすむよう、水を貯めているのです。

     




     こういう経験が女性にないため、このトイレが長い間改良されません。

     その理由は、掃除をする人がほとんど女性たちなのです。

     家庭の主婦でも同じく、男性の生理を理解しようとはせず、

     便器を汚す理由と科学を考えようとはしません。

     男と女は、仲たがいしながら、トイレを改良しないのです。







     この立場が違うことから、老いたからだを理解しようとしない科学。

     これが、2014年の事実、このトイレを見ればいかに劣った清掃人口が

     働いていたかということが、実証されます。

     これからの日本社会は、女性が占めます。

     決定的なことは、女性労働がほとんどということです。






  
     女でも男でも、全体を見通すことが出来なければ、それは科学でない。

     身近なところ、トイレで文化が息づいていない。

     これを見ただけで、この日本文化は末期的な症状だと示す。

     自治体や国が、トイレでもって自ずと未来の姿を表しているのです。






     同じことは、自治体や国の施設のエネルギー設備状態を見れば、

     合理的でない・経済的でない機器をそろえていることわかります。

     大量のエネルギーコストのかかる施設を、旧態依然のまま運営しているのです。

     電力量を多く使うよう配慮している、施設や設備。

     ランニングコストが公表されると、限っていません。

     コスト削減が叫ばれるのは、責任者の氏名が明らかな時だけです。







     最初の、一歩前へ。

     「一歩前へ」、最良の方策だと考える、バカが大勢いるところ。

     何もしないことが安泰だと思われている、組織。

     間違いを誰も指摘しない。

     一歩前は、何の手助けにならない。

     公的施設の典型例です。







     男性の排尿は、ストレートに放射しない。

     それは、男性の排尿をみて、泌尿器科を尋ねればわかることです。

     直線ではなく、男の身体に沿って尿は放たれています。

     一歩前ではなく、数歩前。

     科学を知らない者が、トイレの設計をしているのです。

     掃除をする者が、トイレの設計に関わっていないのです。

     この社会の非合理性が、このトイレからみえてきます。