13階で飛び移る
13階で飛び移る
ニュースの中身を何も知らなくて、考えてみた。
バーチャルな世界と現実の部分、想像するモノと、
頭で描かれる概念。
昔、言われていたものが、テレビに出てくるスーパーマンと
現実の生きている場面とは違う。そのことを小さな幼子に、
教え伝えるにはどうするか、最終的に親の務めになる。
すべて、人生観そのものに関わっている。
頭の中で描かれている、現実の像と、ほんとうの世界にある
モノとの違いは、自分自身で掴み取ってみるしかない。
それをはっきりとしたものとして、会得するに周りの人の支
えが欠かせない。
自分の目の前に起こっている事象は、狭い範囲だけのモノ。
家族や学校のクラスなど、町や市内の小さな出来事に過ぎない。
目に見えない範囲、地上1キロの空間の範疇。すべて自分の、
身の丈の部分でしか、物事を知っていない。
この日本語だって世界の言語のうち、数%使われている言語の
一つでしかない。さらに自分という存在は、自分の頭だけで
考えているに過ぎない。
目で見える部分と目に見えない部分。想像しか頭に浮かばない
抽象的なもの。
人間というのは、ちっぽけなもので、周りのモノから何やかや
と影響を受けてしまう。最初は、なんと目に映るものからすごく
影響を受けるということか。
虐待、いじめ。容疑者に対する自白強要、脅迫。結婚・出産願望。
眼の前の知人が、マジョリティな存在だと思い込んで同じ処遇を
望む。同じ所属へ加わりたいと、切実に思いこむ。そのことが
自分を追い込み、最終は自分を縛ることになる。
ひと、それぞれが所属意識を持ち続け、離れたくない気持ちが高
まる、これで落ち着くのではないか。
宗教も同じで、所属意識の表れではないかと思う。自分が信じて
いる世界を、あらゆる人に紹介したい、広めたいと思うのは、ごく
当たり前な行為のように感じる。
自分の知らない世界に住んでいる人の、生の声を聞く。
知らない部分を、覗いてみる。
その繰り返しをすることで、目の前にあるモノを薄める。
目に映らないモノを、自分の頭に取り込んでみる。
その日常の繰り返しで、人生は歩むものだと思うのだが、
必ずしも世の中はそうとは言えない。
戦闘飛行機に乗り、浮かれた顔を見せて、喜んでいる御仁がいる。
人の話を聞かないのなら、それはそれで仕方がない。
憲法は必要はないと吐き、国会の果たす役割を認めない。
自分の目に見えるものだけを動かし、悦に入っている御仁です。
おねがいです、現実を直視してください。
子どもにケータイを渡すのを、もっと深刻に考えてください。