吹き抜けと隔離

吹き抜け  と  隔離


エネルギー政策を転換するか、と期待させられた311後だった。
しかし、その流れは一貫して変わっていない。
それを確かめるには、国や自治体に現われる新しい建築構造物をみれば。


個人の家など私的所有物、たとえば超高層マンションなど他人が入れない。
批判がましいが、人が集まる場所や商取引する場所では
もっと神経を払ってもらわないと、こまる。


ショッピングセンターなど、専門店を集めたところには、注意を払うべき
だが、国の不作為は続く。
街のショッピングでは、吹き抜けは当たり前、隣と隣のショップはテナント同志。


行政のあらゆるものは「隔離」政策をするが、このような集合施設には
「閉じ込める」ということをしない。
いわゆる都会にある地下街構造をもって、コミュニテイを形成している。


空気がすべて循環して、熱効率が非常に悪い、昔風の構造は変わっていない。
暖房冷房の調節が非常に難しく、管理コストは高くならざるを得ない。
それを消費者である顧客に転嫁できればいいが、今の日本では税金に頼るしかない。


その吹き抜け構造で気になるのが、臭い。
文明人、お金を持っている人が買いに来る施設でありながら、
あまりに「臭い」に鈍感な、「日本人」を作ってしまった。


言いたいことも言わず、黙ってお上のことに疑いを持たず、
周りの人の言うことをうのみにする。
先に「空気」KYを感じ取って、臭いの「ある」ものを「ない」かのような素振りをする。


現実、地下街に悪臭とは言わないまでも、「混合した」「臭いが蔓延している」。
その理由は、「空気を隔離していないこと」。
街がエネルギーをふんだんに使う、サイクルは建築の構造物そのものにあると思う。


地下街は、水害には弱い。火災に津浪。
つまり空気と水を、絶えず循環させている、ところが、地下街そのもの。
そして、地下街は個人の所有物でなく、コミュニティを作る場所であることから、
誰しも安全が確保できるよう、配慮しなければいけない。


「臭いに、鈍感な日本人」
食を大事にする、文化を持ちながら「鼻」をふさいでしまった。
グローバルな世界へ羽ばたこうとしたら、もっと神経を払うべき。
観光日本には、あまりにも程遠い。