地域のつどい場づくり

 地域のつどい場づくり

西宮市主催でつどい場づくりのフォーラムが開かれました。つどい場って何でしょうか。NPO法人つどい場さくらちゃん、理事長である丸尾多重子さんのことに始まります。父の看取り後、「一級ヘルパー講座」に通い実習先の施設の入浴(機械浴)介助に怒り、介護者・ご本人・介護職・行政・福祉関係者、誰もが集い、いっしょにしゃべり、学べる場をとの思いから、2004年3月、つどい場さくらちゃんスタート。


その根底には、介護する者だけが懸命になるのではなく、その周りの人たちも互いに寄り添い助け合うことができないだろうか。自分の家族の事だからと、自分だけに閉じこもって人の意見を聞かない、やせ我慢な介助をしていないだろうかという、他者から見た視点からの発想だと思います。


知識や学問を主に社会を考えてみた場合、何かといえば専門家に任せ、家族は自治体や国に頼り切ってしまいがちです。そのひとつに認知症や徘徊に対する、社会の支援のあり方が問われました。介護する、介護される者だけの話ではないのです。


地域の方に迷惑をかけないよう、家に閉じ込めておくことが、手っ取り早い対策として用いられたといえます。果たしてそれでいいのでしょうか、それで人権は守られているといえるでしょうか。そのことを考える機会を与えたのが、このつどいの場だったかもしれません。


自分のことだけ、自分の家族で終わらせず、社会全体のことだとしてみんなで考えることが基本です。介護、子育て、教育すべて同じことでしょう。人任せにすることが、どんな事態を引き起こすか、身に染みて味わったわけです。


吉田 照美さん ( 撫子の部屋 )


荻野 容子さん  ( いっぷく )


田村 幸大さん  ( つどい場 「 和 」 )


介護・高齢者を対象としたつどい場づくりに、NPO法人くろーばーの関わる、つどい場
「和」の話に持ちきり。「まちのがっこう」の実現など、世代間交流をねらいとしている活動が知らされました。


こういった「つどい場」のベースにあるものは、公民館などの地域の発展と新しい住民とのコミュニケーションとして、利用されているものです。西宮市に公民館がなくなったわけではなく、さらに補充・特化させるべく、市民の力でできる範囲内のことをやってみようと、声掛けが行われたと想像します。


近くの大都市、大阪では、このベースである公民館に近い存在、男女共生参画事業・市民館が排除されつつあります。その主な理由は、多くの市民が利用しないということでしょうか。公共かと民営かの、単純な選択にうつつを抜かしている社会の一端を見せてくれます。電気代と言ってみても、元をただせば、消費税しかり、銀行に払う金利にしかり、
政治でいくらごまかしてみても、我々が支払っている税金でしかないのです。