非正規公務員の実態

非正規公務員」講演会

自治体が生み出すワーキングプア



主催: 大阪弁護士会


非正規公務員の実態」  講師:藤田和恵 さん



早稲田大学法学部卒業、 1994年北海道新聞入社。

派遣労働を取り上げた連載「派遣さんと呼ばないで」、

高齢者施設での虐待問題を取り上げた連載「なぜ私を殴るのですか」、

監視カメラの増設や共謀罪を取り上げた連載「あなた見られてます、監視と安全のはざまで」、

雇用の規制緩和や労働条件の劣悪化を取り上げた連載、『 労働「破壊」』などを企画・担当。

現在はフリーライター



著書

「民営化という名の労働破壊ー現場で何が起きているか」(2006年 大月書店)

「公共サービスが崩れてゆくー民営化の果てに」 (2008年 かもがわ出版 )

「ルポ労働格差とポピュリズムー大阪で起きていること」(2012年 岩波書店



現場からの報告

生活保護ケースワーカー  岡山牧人 さん

ハローワークの相談員   秋山正臣 さん

・公立中学校の教員     豊嶋登  さん



以上ちらしより



興味深い多くのことを聞かせていただきました。
物書きの生業は、何かと制限をされているかのように思っていました。


ジャーナリストは、物書きではない。
持ち前の取材がすべて、足で書くという感じです。


インタビューの様子や、語られた内容に真実味があります。
私の伺った話、書物の中に詰め込まれてはいない。
感覚的な表現を言葉にして、話しておられるように思います、どうでしょう。


本を読んで初めて、わかることですが、私には時間がかかります。
取材した女性とその後深く関わったそう〜、人生の1コマを見ました。
その取材をした年から、1年間大阪へは来なかったそうです。


書店を訪ねて、橋下氏の書籍が並べられていない。
前回の時は、本棚がフィーバーしていた。
日本の出版界でも、大阪の書店は特別なものなのでしょうか。
今年流れが、どっと変わったかもしれません。


当時を振り返って、橋下氏を支持していた人たちは、取材している対象者と
非常に重なっていたそうです。
ミクロ的な現象かもしれませんが、興味あるお話です。


大雑把にいえば、相対的に抑えられている人たちが、橋下氏を支持している構図。
なぜこういう形が、生まれてきたのか想像すると、「組合」という存在が浮かび
上がってきました。


組合側が、派遣労働者をどう取り扱うか、解釈するか、
そのことをはっきり宣言してこなかった。
そのことが問題を複雑にしてきた可能性があります。


藤田さんは今回、「組合」についてあえて避けて話をするということでした。
庶民からの視点で、「組合」というものは消え失せていますが、
細々と組合は存在しています。
組合に加入している者に向かって、自らの立場を宣言するだけでなく、
「組合自身」が歴史的な観点から、どう物事を捉えていくべきか問われる気がします。


質問があり、定期雇用・派遣労働を選択した者として、1年契約をあえて
したのであれば、納得して引き下げるべきではないか。
あなたが、職員応募の段階で、内容を承諾したのだから、辞めることになって
どうこういうのは、おかしいのではないかと発言されました。


その場では衝撃的な発言で、聞いていた人が頭を揺さぶられるような雰囲気が。
とっても新鮮な、ライブ感覚を味わうことができました。