N駅を降りて

 N駅を降りて




  地域を感じる、思いつき半日を過ごす。

  さしあたり目指すは、商店の並び。

  少なくはないが、多くない、しかし駅前にパチンコ屋が。

  これを豊かな町と言うのか、遊ぶ人がいるということは。





  都会といえど、遊技場は繁盛せず。

  店の並びや駅前にある自転車の数が目に入った。

  目立たない、駐輪スペースが見当たらない。

  駐輪する自転車に、何ら経済的な意味はない。

  駐車場を抱えた商店が、魅力あると限っていないだろう。




  相対的に賃貸で住んでいる方が多い、と予測してみた。

  家の周りを歩いている人が、少ない。子どもの遊んでいる光景を見かけない。

  まばらな家のなか、老人ホームの中を覗いて入ろうとするが、靴を履き替えなければ入れない。

  入り口に突き玉の台が並べている、誰も遊んではおらず話し声が聞こえる。





  家を眺めながら、道端を歩くのだが何も考えなければ、突き当り袋小路に入る。

  その周りは長年家の修理もままならない、古いつくりのままである。

  その場所から遠ざかり、観光のようなルートに沿って歩くと商店街の並びに入る。

  お宮参りがこの地域の文化を形作ってきた。





  子どもたちも年寄りも歩いているのを見かけない。

  夕方になるとあたりが暗くなる、電灯がすくないのを感じる。

  地域の力が弱くなっているのではないか。