生コン
熊本地震のビデオが、頭に残っている。
電力施設の崩落した映像。
復興は、インスタントでこなせるものではない。
堤防にこしらえたコンクリート。
砂にかぶせたコンクリート、さも接着剤のよう。
コンクリートは、年を経ると劣化する。
3〜40年、それが原発でもある。
コンクリートの強度は、持続しない。
30年で、生コンクリートは、死に向かう。
効力は、一時に過ぎない。
地震の映像で、効果の短さを思い出させた。
何年も持続はしない。
コンクリートは、自然とは融合できない。
その端的なもの、生コンで作ったマンション。
大規模な集合住宅の改修を、法的に義務付けられている。
それが、原発だけが、この国で許されている。
それを、この国で、無視されているということ。
免震施設をこしらえることさえ、国は拒否している。
この国は、科学が存在していない。
カネ、経済が組織を動かしているだけだ。
主体のない組織が、無駄な記録を重ねる。
官僚という名のない、個人。
政治屋という、団体の代表。
不満を言うだけの、投票しない人民。
絶えることのない生コンクリートの、
打設費用をだれが支払うのか。