マイナス脳

 月島慕情    2010年   横浜録音図書(株)


 著者 浅田次郎


 朗読 小川道子





 しんそこ惚れた男に身請けされるなんてことがあるものだろうか。

 亀清楼の生駒太夫はわが身の果報に身体の震えが止まらなかった。

 月島の上に昇る見事な月の下で、時次郎の暮らしをあれこれ夢見

 てミノの胸は膨らんだ。















信号待ち







 歩道で信号を待つ。

 走っている車の数が少ない。

 それに対し、待つ秒数が長いと感じる。







 マイナス金利

 これもまた、待つはなし。

 いつまで待ってみても、増えないということ。

 この知らせを聞いて、自由主義社会が喪失したと。







 何を言っても、グローバル、グローバルと

 のたまう社会が途切れてしまった。

 多いこと、大きいことがいいことだった。

 その根本が崩れてしまったと、思い込む。








 2011年、家の消費電力を制限し始めた。

 しかし、日本の社会はその反省をしない。

 大量電力の消費を良しとする、考えは変わっていない。

 大量の電力を使えば、安くなる。







 
 大量に消費できるかといえば、できない日本。

 日本人の数が少ない、労働者が増えない。

 地域の住民が増えない。

 公務員が、増えない。

 税金が増える見込みがない。








 明日の事を言えば鬼が笑う

 いま社会を動かしている人は、

 明日のことを考えていない人。

 いまを生きていないのだろう。

 明日をも知れない、老いた人なのだろう。