ろうどく




真夏の死   三島由紀夫

 河童     芥川龍之介  

   朗読  橋爪 功   1997年   (株)新潮社

 いままで、生涯で表題の本を読んでいないです、

 いまさら読む意欲はわきません。

 字を読むのは、労力を要します。

 CD を聞き流し、理解できたと思いません。

 語られた日本語の「漢字」は、7割ていど判りました。

 日常語と本に使われているものと、どれほど異なるか。

 すべての言葉が、通じるのは難しいこと。

 芸能の世界で、芝居や劇を連想します。

 演じられる劇の内容に、客が興味をもつか。

 観客を集めるというのは、大変でしょう。

 朗読を聞いて、語られた物語より、

 朗読者に関心を持ちました。

 私にとって本を読むのは、苦痛です。

 完読するまで、興味を持ち続ける必要があります。

 朗読は座っているだけで、聞き終わる事ができます。

 朗読の熱意を感じるからでしょうか、最後まで。

 2時間劇を見たくなるのは、物語の中身でしょうか。

 それとも演じる役者に、会いたいからでしょうか。

 演じられたもの、話の中身を知りたい時に

 考えるのが、原作本の読書です。

 「朗読」を聞くは、手っ取り早い鑑賞方法でしょうか。

 図書館での利用者の分析が発表されました、

 貧困に近い人たちは書物を利用していないそうです。

 豊かな人たちが、本を購入せずに図書館の本を

 予約し読んでいるそうです。

 経済的に豊かで、余裕ある時を過ごしているのでしょう。

 本を読む意欲を持ち続け、学ぶ力があるのです。

 前に書いた、深い経験を描いた小説を連想しました。

 一冊の本に描かれたものでなく、本を書いた著者に

 備わった知性を感じ取れるか。

 文章に隠された形で表現されており、それを読み取るか

 感じ取れないかは、読者の力量にあるのでしょう。

 

 本を読むより、

 ケイタイに書かれた事象からの解析でもなく、

 参加することで講師の生の声から、

 読み取ることができないでしょうか。

 人の声から受け取れる、情熱のようなものを

 感じ取れる機会はありませんでしょうか。

 イメージのようなものでも、生の情報を肌で

 触れたいものです。