楢山節考

楢山節考    2009年   (株)新潮社

   原作 深沢七郎

   朗読 小沢昭一



   食料の乏しいおりんの村では、楢山の神の実在を信じている。

   楢山の神は大地の捻りを左右する神で、同時に人々の死を

   司る神でもある。

   村では食べ物が盗まれると、犯人一家の食料をすべて奪い取り、

   皆で分配した。これを「楢山さんに謝る」と言う。















下流老人」  2015年   という本を読んだ。

    当初、発売されたとき、ちらっと見ただけで買わない。

    今回、10万部発売というコピーにつられて、買ってしまった。





    その流れか、「中高年自殺」   2003年  

    の本を借りて、読んでみた。

    うつ、自殺、認知症という言葉に、うっすらと形なりを

    つかめたような気がする。




    
    私はこの流れに、東日本原発からの避難者を想定しています。

    普通、家族がいるのを前提にしていますが、それは人生の

    一時的なことだとすぐ気が付くはずです。

    いつかは、自分の頭で考えつくさなければいけない。

    なんかの組織に、誰かに頼って解決できるものではない。





    そういった社会的な風潮が、みんなに認められてきた。

    その証として、「下流老人」という書物が読まれたと思います。

    その本が語られていることは、日本の将来の図です。

    若い人にとって、3〜40年後のことです。






    さしあたり、昨今の状況から悩ましいのは、食べ物がなくなってしまう。

    貧困問題と重なり、食べ物に窮するという切羽詰まったものです。

    手元にあるおかねが少なくなって、お金が使えなくなってしまう。

    それが他人事だと、言っておれなくなってしまう。




 
    年金の支給額は、年々細くなります。

    貧困と飢餓、それが追いかけっこをしています。

    亡くなった親を生きていると嘘を言って、

    年金をだまし取っていた時代から、

    親を殺して、何とか自分だけは〜

    と家族を放棄する人が出てきました。