ひとりぐらし
父と暮らせば 井上ひさし
朗読 すまけい 斉藤とも子
演出 鵜山 仁
(株)新潮社 2003年 発行
すべての手記を読んだわけではありませんでしたが、それでも
手に入った手記を数百篇、拝むようにようにして読み、そこか
らいくつもの切ない言葉を拝借して、あのときの爆心地の様子
を想像しました。そして、それらの切ない言葉を再構成したの
が、この戯曲です。そのときわたしは、「これら切ない言葉よ、
世界に広がれ」と何百回となく呟きながら書いていました。
そしていま、大勢のみなさんの才能のおかげで立派な朗読劇
になりましたが、聞きながらやはり、わたしは、「切ない言葉
よ、世界中に広がれ」と呟いていました。
井上 ひろし
朗読 佐藤 慶
(株) 新潮社 2003年 発行
時は明治、西南戦争に破れ、一家離散、車夫となった
青年は、” 西郷札 ”の政府買上げに一獲千金の夢
を賭けた。再会した義妹への淡い恋、忍び寄る罠、そ
して破滅・・・。史実と想像を巧みに織り交ぜ、時代
に翻弄された青年を描く処女作。
ベルが鳴り、ガスメーターの係員が私を呼ぶ。
外にある計器が点滅しているため、
「種火がついていませんか」と尋ねられた。
種火とは何のことか、言っていることがわからない。
月一回、計器の数字を見るため検針をする。
点滅していた。
係員にとって初めてか、めったにないことが起こっていた。
たまたま私が家にいることで、もたもた話をしたというわけ。
緊急ガス検査を依頼してくれた、要請内容はガス漏れか。
担当者3名、室内のガス機器、ガス管をチェックしてくれた。
長い管を短くし、コンロにグリースを入れてくれた。
ガス漏れは、完璧に無くなった。
どうも、ありがどうございました。