ハーモニカの奏でる音色が

 ハーモニカの奏でる音色が






  陽当たりのいい公園の芝生に、陣取り。

  遠目にあの天王寺のハルカスが見える。

  歩いてみると、この公園は広い。






  いつのまにか、両隣のベンチに人が集まって、

  鳩に餌を投げたり、

  設備にもたれて、準備運動を始める。

  ハーモニカの奏でる音色がかすかに、聞こえる。






  暖かい陽射しばかりではない、陰って冷たい風が吹く。

  ゲートボールで遊んでいた、一陣が見えなくなった。

  もうそろそろ、昼ごはん支度。

  おなかが空く、急いで家に帰るしかない。







  10時ごろ”大阪市”の制服を着た一陣が、

  公園の周りを歩いているのを見た。

  何をしているのか、想像もつかない。

  一時間ほどで、事務所へ戻ったのだろうか。






  公園の奥に進むと、生活のにおいがする。

  大阪の公園で、滅多に配備されていないトイレがある。

  その周りに住んでいると思われるような、板で作られた囲い。

  傍に自転車がある、囲いもある。








  焚火をしている人がいた。

  自分の住まいと思われる、その前で焚いている。

  さむい、さむい。







  
  前回に感じた、違和感。

  公園と思われる、入り口に高く設けた金網。

  その意味が、私なりにわかってくる。

  人が入りにくいように、金網を設けているとしか

  見えない。







  自転車やバイク。

  走って園内に入ってくるのは、論外。

  小さい子供が、この公園で遊ぶに早すぎて、

  まだ時間がかかるとの、知らせだろうか。






 
  公園の周辺部、人が集まっている。

  やっと”炊き出し”を見つけた。

  でっかい海苔巻きおにぎりと味噌汁、いただいた。

  ごちそうさま、どうもありがとうございます。