ソーローなんてくだらない
『ソーローなんてくだらない』 2011年 日本
監督 吉田浩太
出演 芹澤興人
梅野渚
安田沙耶
小西平祐
千葉ベイトン
自称役者の青年、安岡晴夫の前に、可愛い百瀬が研修生として入ってきた。
晴夫はルームシェアしているノンに、あることを嘆願する。
https://www.youtube.com/watch?v=YgGHT44KbjE
空想の領域と、リアリティの狭間。
ネットで語られていた感想、こういう関係の男女は、
理想の夫婦になるだろうという、卓見したような声があった。
このような意見を出す人が、この題『ソーローなんてくだらない』
映画を観るのだろうか。
『・・・・・・・くだらない』と吐く人は、オトコにはみえない。
若い男から老いた男を、わかっているかといえば、知っていない女性だろう。
そういう空想でこしらえた、頭で考えた女性像に見える。
観客から監督からみて、心根の優しい人ノンだと期待して作り上げている。
脚本の女性は、主人公晴夫や監督の頭に浮かぶ、祖母像・おばあちゃん
の下絵ではないか。
予想できない結末を迎えるラスト、こんなん〜あり?
映画館に入ろうと思わない、映画の作品名。
ペアで入れない、独り観の映画。
プロの役者陣、不服を言おうとしない大人の演技。
見終わった私は、なにこれ、何が言いたかったの。
役者と監督の闘いとしか見れない、役者はリアリティある演技を期待され、
脚本は現実にあり得ない、空想の女性像を描いた。
表面的に理解ある、おばあちゃん像を理想の女性として。
題名から期待した映像をいくらか写しながら、観客が期待した以上の
強いメッセージ性を訴えている。
只では、観客を帰しませんよ、
想定外の話へ、展開することもあるんですよと、言っているかのよう。
物事をなんでも、ワンパターンで解釈してしまう ―――
過去の価値観で動いている自分を、再確認します。
この映画は、それを完全に覆してくれました。
役者を目指している主人公の、彼は完璧な演技をこなしました。