はたらく一家

はたらく一家   1939年  日本


監督 成瀬巳喜男
原作 徳永直

出演 徳川夢声
   本間教子
   生方明



印刷工の石村の家は、子ども達や老父母を含めて11人の家族。
長男・次男・三男も働きに出ており、妻も内職をしているものの、
それでも暮らしは楽でない。
そんな中、「家を出て勉強をしたい」と長男が、言い出した。




いま観れば、考えられないし想像できない世界。
大家族、鮨詰めのような生活。



お金がないことが、いっそう家族を一体感させていた。
面だった家族を持たない者が、言うだけであるが。



いま思えば、これほど深く家族に尽していただろうか。
何か恩に報いることを、行ってきただろうか。
考えさせられる。



今ほど家族間での、心の通い合いが希薄になった時はない。
生まれた子供が、周りの人たちに祝福されないのだから。
この国からして。