学生ロマンス 若き日
学生ロマンス 若き日 1929年 日本
大学に通う学生・渡辺の下宿には、”2階かしま”の紙が貼ってある。
その下宿を尋ねて、シャンな千恵子がやってきた。
部屋に、渡辺はまだ居た。
映像に音響や台詞が含まれていない。
映像の合間、台詞の字幕が映る。
映画製作当時とは、雰囲気全体がつかめない、納得できない。
そのため映像を観るのが、苦になる瞬間が出てくる。
集中できない、103分を長く感じる。
倫理観、価値観、労働観の大きな変化を感じる。
恋人同士が、部屋のポスターとしてデザインされている。
女性を憧れる存在として描かれていながら、
その女性の働く姿が頭のなかで描かれてこない。
男性の対象としての、女性に過ぎないのか。
コメディとしての構成を重きに置いたため、
観ている方の立ち位置を見失ってしまう。
誠実さが見えてこない、人としての思いやりを欠いた演技に感じる。
時代が、そういう時代であったのか。
スタッフ自体が、若かったというあらわれなのだろうか。