淑女は何を忘れたか

淑女は何を忘れたか   1937年  日本

監督 小津安二郎
出演 粟島すみ子
   斎藤達雄
   桑野通子
   佐野周二



女房の尻に敷かれている教授の小宮が、大阪から上京してきた
姪の節子に刺激される。
口げんかをして、初めて女房に平手打ちをくらわす。



http://www.youtube.com/watch?v=6SI_H0OcyaI




題名から思わず考えさせる、そのやりようが憎い。
淑女とは、どういう女性のことを言うのでしょうか。


忘れたものは、「淑女」として備わっていたことか。
夫婦のことが、他人(=身内)の一言で影響を受ける。
所詮、男と女は外からうかがえる見栄のようなものか。


家庭からはみ出す、おもての顔は亭主か夫人か。
前に出るのが、男がいいか女がいいか。
それは夫婦、内輪で判断するしかない。


欧米風の流行を身に着けている、姪の節子。
斜めに被った、シャッポ。
絶えず笑みを見せながら、男と対等に話すそぶりが、
とても勇ましい。


姪が、大阪出身という設定。
こういった雰囲気を醸し出す、大阪はなくなった。