青春の夢いまいづこ

青春の夢いまいづこ   1932年  日本

監督 小津安二郎
出演 江川宇礼雄
   田中絹代
   斎藤達雄
   笠智衆

学生時代に親友同士だった、哲郎と一郎は雇用主と使用人。
2人は、ひとり娘との恋を争う。


卒業後、就職できないという憂き目にありながら、
友情を絶やさない。
暗い時代でも、豊かな人生を送ろうと歩んだ時、
があったのかもしれない。


おをこりになりましたの、
この仮名遣いをしらない。


意外や意外。
字幕が表示される、時間が短すぎ「読み切れない」。


暗転があって、まるで本を読むかのように
ゆったりとした時を過ごせる。
こんな感覚は、ひさしぶり。


演技者の「眼力」「目ちから」の、輝きを感じる。
涙を映像として、記録できたのだろうか。
カメラを見つめる目に、涙目のようなもの。


中学生のような、学生の暮らし、その雰囲気が楽しい。
遊ぶことが、学ぶことのよう。
こういう時代が、あったのか。


それが一足飛びに、働く場を探す話へとつながる。
雇われた職場が、どういう会社なのか。
何を仕事とするのか、その意味がつかめない。
ものを販売することか。



音のない世界に、旅をした。