伊豆の踊子

伊豆の踊子  1963年  日活  

監督 西河克己
出演 吉永小百合
   高橋英樹
   大坂志郎

大正の頃、伊豆天城を背景に、旅芸人の踊り子に寄せる高校生のほのかな慕情を描く。


峠を渡る若い風  1961年  日活

監督 鈴木清順
出演 和田浩治
   清水まゆみ
   森川信

旅回り一座に転がり込んできた学生が、恋と喧嘩に血を躍らす青春を描く。



「学生さん」「書生さん」
芸人と書生さんとは、身分が違います。
全編に流れているのは、上から目線というのに気がつきました。


学生さんとカツドウ(映画)を観る、約束をした<薫>は反故にされます。
急な用事とか、それはそれとして約束は守るべきでしょう。
頭脳労働に従事する人は地位が高いとか、高給を得たとしても人間的にはどうでしょう。


共通して感じられるのは、職業の芸能に対する矮小化。
観客が高い教育を受けている、と踏まえての構成です。
あてのない旅を楽しむ、余裕のある主人公と共感できる。
それは、我々観客の想像でしかありません。


すごいレポートが流れてきました。
スマートフォンに囲まれた、中高生・大学生が
考える力を失ってしまったという報告です。



もちろん学生が憧れているのが芸能関係であることは、周知の事実。
学生が書物を読まなくて、卒業をする時代になったということ。
テレビの次が、パソコン、そしてスマートフォン



機械・機器が、人間の知性を根底から壊し始めてきました。
装置産業の労働や教育という名で・・・・。
地球上の人類を劣化させて、支配しようとしている。
「華氏451度」。