モンサントの不自然な食べ物

モンサントの不自然な食べ物 2008年  フランス・カナダ・ドイツ
LE MONDE SELON MONSANT

監督 マリー=モニク・ロバン

遺伝子組み換え作物(GMO)で世界シェアのほとんどを占める、
アメリカの「モンサント社」の実態を追うドキュメンタリー。
GMO以外にも「カネミ油症事件」で知られるPCB、枯葉剤
牛成長ホルモンなどを開発してきた、モンサントによってもたらされた
人体や環境、小規模農家への深刻な影響を映し出す。



http://www.youtube.com/watch?v=PO7RmRVZs6A



「未来の食卓」と合わせ二本立てを観る。
「未来〜」は何度も見た記憶がある、モンサントも。


欧米の実録もの、吹き替えはほとんど行われない。
ドキュメンタリーっぽく、インタビューに沿って映像が流れる。
そのコメントに字幕が付く、その字幕を読むのに精一杯。
文章を理解するのが、とても大変。

この映像の表現方式が、洋画で用いられる。
このやり方は嫌いだ、事前に参考書籍を提示し、
読んでもらってから、映画を見せるスタイルにしてほしい。

読書習慣を持っていない人に、知識や情報を知らしめる
映像でなければならない。なのに、字幕で追いかけるしか手がない。
映画製作の立場からすれば、情報源を速やかに知らしめる。
インタビューに応じる登場者を明らかにしたいかもしれない、
しかし外国版では確かめようがない、専門家なのです。



映画でなければ表現できない、この映像に何があるというのだろう。
マスメディアが記録として残す印刷物、フィルムに画像を残すためではないか。
社会的に公開したという、実績を作ることでしかない。


訴える対象としてモンサントという、企業名を題に挙げたこと。
いい面ではなく、悪徳企業として「悪い方の」広告をしたということは、
映画としての新しい役目を果たしたことになる。


これと同じことを、他の多国籍企業の名を、映画の題名として挙げ
作品が生まれるかというと、他の国に出来そうもない。
広告として、映像の役目を果たし、非買運動に繋がる活動をすること。

マクドナルド、アマゾン、三菱重工東芝、日立。
正面切って、企業と闘える組織が、いったいどこにあるというのだろうか。


映画を観ている若者、女性が多いのに一安心させられた。