幕末太陽傳
幕末太陽傳 1957年 日活
時は、幕末、文久2年(1862)。
東海道品川宿の相模屋という遊郭へわらじを脱いだ佐平次。
懐には、一銭も持ち合わせていなかった。
http://www.youtube.com/watch?v=0BF3OW32zOk
何度も見た記憶がある、なのに久しぶりに観るとテンポの速さに
驚かされる。その源は、フランキー堺のセリフから。
下駄と草履の時代。
木造建て宿屋の廊下を、歩き回るシーンが長々と続く。
そのなか廊下を、濡れぞうきんで掃除をする姿。
部屋に着くまで草履を使うやら、廊下を裸足で滑るシーンなど
和洋折衷の世界に翻弄される。
滑る廊下を走るには、草履や下駄では出来ず、裸足でないとできない。
それでいて木造の廊下では、下駄を履いて歩けない。
なんとも厄介な、日本文化なのである。
佐平次は、労咳、肺炎。
この病気とは、もう卒業したと思われたのに、再び国民病として
ランクアップを目指すのか。
2013年日本、幕末文久の時代に近づいているように。
困窮が、すべてを埋め尽くす。
日本は、滅びるしかないか。