悲しみは愛しさと共に
生きることの苦悩と喜び
演題:悲しみは愛しさと共に
講師:田中 幸子 氏
(全国自死遺族連絡会)
略歴:青森県生まれ。2005年、当時警察官だった長男を自死により失う。
その翌年、遺族による自助グループ「藍の会」を仙台市に立ち上げ代表を務める。
会員は全国に広がる。また、子どもを亡くした親の会「つむぎの会」代表、仙台市
角田市・宮城県の自死対策委員も務める。
著書に「会いたい」「自死で逝った愛しいあなた」など。
講演概要:
自死遺族として自助グループ活動をなぜ広げてきたのか、そして子供を亡くした親の会
を通じて、震災の遺族の自助活動支援をして見えてきたこと、大切な家族の死への悲しみ
は愛しさとともにあり、悲しみは愛であり、だからこそ悲しみには力があることを知って
いただきたいと願っています。
グリーフケアを考える
「グリーフケアは要らない」という声が
自死遺族にはある・・・・
紙上対談
上智大学 岡 知史
全国自死遺族連絡会 田中幸子 明英彦
○岡知史氏と出会い、交流が深まる中で、このエッセイを頂いたとき、涙が溢れたのを
思い出します。遺族の多くは、「悲しみもまた私のもの」という言葉に救われています。
「私の悲しみは私のもの、誰のものでもない私のもの、だから悲しみはそれぞれでいいのだ、
何年たっても涙が溢れてもいいんだ、それは私のものだから。」
田中 幸子
以上レジュメより
つむぎの会
2011年の東日本大震災があってから被災地宮城で、子どもを津波で亡くした多くの
親たちと関わってきたそうです。
それまで、なぜ忘れなければならないのかという思いで、自死遺族支援、グリーフケアという
絶対的正義の「こころのケア」と闘ってきた。
自死遺族連絡会として、東日本大震災の親たちに関わるべきか、悩まれたそうです。
被災した親たちの思いや書き物が、田中さんの声を通して聞かせていただきました。
初めて明かされた、震災の事実だと思います。