被爆者医療から見た原発事故

さようなら原発 神戸アクション

被爆者医療から見た原発事故


核戦争を防止する兵庫県医師の会:代表
ノーモア訴訟 支援ネット兵庫:共同代表
原爆症認定集団訴訟


郷地 秀夫



話の内容

福島原発事故大熊町調査から
福島県民健康調査報告
   外部・内部被曝線量
   甲状腺エコー調査
・広島・長崎原爆と福島原発事故
内部被曝の危険性

これらをICRPの問題を絡めて話します


大熊町役場(原発5キロメートル)・除染済み
町役場周辺の植物を採取し、放射線汚染を調査。

町役場の木の葉をイメージングプレイトの上に置いておくと、
放射線で黒く染まる。根から吸い上げたセシウムは葉っぱ全体と
葉脈を黒く染め、表面に付着した放射性素粒子が点状に染まって
いるのが確認できる。

大熊町役場は除染されているが、線量も3〜5ミクロン(筆者注)Svで、
草木はすべて放射線に汚染されていることが確認できた。

大熊町役場は除染されているが、一歩、街中に入ると、車の中でも
空間線量は10ミクロンSvを軽く超える。

大熊町夫沢第三集会所  (原発西約3キロメートル)

集会所に設置された放射線定点観測所、いずれも整地されたところに置かれている。
測定器は31.6ミクロンSvを示しているが、すぐ横で測定すると52.7ミクロン
Svと高値を示す。周辺はだいたい1.5倍から2倍の線量を認めるところが多い。


大熊町小入野集会所  (原発南 3キロメートル)

今回の測定では、最も高かった線量。雨樋の落ちるところは放射性物質が蓄積、
濃縮し周辺の10倍前後となることもしばしば認める。
雨樋の近くでは、250ミクロンSv。

杉の葉を持ち帰り、オートラジオグラフィーで放射線を浮き上がらせる。
非常に濃い放射線で、杉の葉が真っ黒に染まっている。
表面にはこれも、線量の多そうな放射性粒子の点状陰影ができる。


大熊町の現状
・国からは復興計画を立てなさい
大熊町として5年間は帰還しません宣言
原発から10Km以内は復興不能
・現在も空気中を放射性物質が飛んでいる
・着の身着のままで避難したきり帰れない
・土地の買い取り、代替えの話無し
・次の生活設計の目処が立たない
・中間施設の調査が町の相談なしで開始




以上





32ページのカラー写真入り説明書をいただきました。
兵庫県下2000人の被爆者に関わってきた医師が、
真実を語ります。


医者の発言として、関心が高かったです。
それだけ発言が少なかったということでしょうか、質問も多く出されていました。
子どもを育てる上で、頼る情報がまわりに少ないともいえます。
正直で誠意のこもった、お話でした。