アルマジロ

アルマジロ  2010年 デンマーク
Armajillo
監督 ヤヌス・メッツ

アフガニスタン南部ヘルマンド州にある”アルマジロ”。
デンマークの若い兵士が国際治安支援部隊として渡った。

http://www.youtube.com/watch?v=uWb0DoGcG-0


戦闘員のヘルメットにカメラをつけて、撮影をしたらしい。
映画を見る前、戦闘を模して演じてみせたのではないかと
想像していた。
もしくはカメラマンが帯同しているのではと。

戦闘を映すという行為そのものが想像できない。
何が何でも考えらないこと。
戦時中”軍隊”が撮影を許すことができるのか?
信じられないこと。
まさに「表現の自由」でもあるかのように、カメラを常備する。
戦闘時、カメラのスイッチを入れる。
戦争が、正義であるかのように映される。

戦闘の経験はない、こんなことがあっていいものだろうか?
戦闘が終わって、敵の遺体が映し出されてゆく。
日本の映像ならば、モザイクになるシーン。
30分ばかり前、生きていた戦闘員が動かないまま映し出される。
これが現場写真、成果というものか。

宿舎を離れた兵が、家族に電話をする。
その声が映像を通して聞こえる、戦地情報が家族に届く。
電波で世界は、つながっているのだ。

予行演習をしているかのような錯覚を感じる、なぜか普段着で戦闘。
弾道弾を発射する、構図。
まるでリクレーションのような、身の軽さ。

案じていた通り、家族の情報が軍と連絡を行き来している。
兵員の携帯使用が問題にされない。
そのこと、情報が流れることの可否が問われない。

素人目に、敵側に情報が流れると、戦闘の障害になると思うのだが、
そのような狭い考えは、ないかのよう。
「ゆるい」?

表現の自由は、すごい。