戦争と原発

戦争と原発

「人間の条件」で始まるシーンは、戦争が勃発するやというタイミングかも。
意外や登場人物、梶夫妻は招集を逃れるためとはいえ、前線の部隊に乗り込んだ。
敵前逃亡ではなく、渦中に飛び込んだ。
それにもまして、持論である労務管理の手法を展開してみたい、願望があったため
危険を冒して前線に行ったのではないか?

戦争と深くかかわったという意識が、梶にも、
そして私自身になく、後悔することもない。
いつの間にか、意識しないまま、当事者になってしまったということか。
常に被害者意識で、歴史を眺めてしまう悪い癖。

この被害者意識、原発にも引きずる可能性が・・・。
検察捜査の可視化が叫ばれている中、福島原発爆発の検証がまだできていない。
科学の力といわれて、原子力を54基備えてみたものの、その科学的証明が一向に
進んでいない。
戦争は、裁判が行われて終わりを見せたが、原発の惨状は引き継いだまま。

戦争をやりたいためか、憲法を改正したいと政党は大声を張り上げています。
戦争をやりたくても、この惨状の日本に吹っ掛ける国があるでしょうか?
最大に頭の悪い国として、アメリカがあげられることでしょう。
日本の今の原発を破壊して、最大の被害をこうむるのはアメリカではないですか?
戦争をやりたくても、どの国も相手にはなってくれないのです。

戦争に取り掛かろうとしても、今抱えている原発をなんとかして、
時間の針を元に戻さないと、世界から取り残されます。
日本以上に悪い状態にいる国は、どこにもないのではないですか?
PKOもなく、自衛隊の国際活動も好まれなくなる。

国際紛争にかかわれるような環境に、日本はいない。
自爆装置を抱えた国が、何をすべきか、いま考える時ではないですか?