敬愛なるベートーヴェン
敬愛なるベート−ヴェン 2006年 イギリス・ハンガリー
Copying Beethoven
監督 アニエスカ・ホランド
出演 エド・ハリス
ダイアン・クルーガー
本編 104分。
第九誕生の裏に、ベートーヴェンを支えた女性がいた。
ベートーヴェンとコピスト(写譜師)となった作曲家志望の女性アンナのドラマ。
芸術の分野に人間性を加えた映像に新鮮さを感じた。
ややもすると人間臭さは、避けたいところ。
とくに汗かきなのか、全身裸にちかいシーンがある。
ネズミがうろついている室内にふさわしくない、でっぷりしたお腹を見せる演技。
演技力から選んだのか、体躯から俳優を選んだのかと思うぐらい。
第九の演奏シーンも同じような疑問が出てくる。
カメラのショットが不充分に写る、第九を歌うことに映画を撮ることに主眼を置いているのか、
素人目にわからない。
どっちつかずの視点を感じさせる、多くのカメラを採用したのだろう。
何を捉えるのか、方針を考えてカメラの焦点をあわせたのだろうか。
たとえていえば、3人の俳優がフレイムに現れて誰にピントを合わせるかといった問題。
順繰りにピントを合わせるしかないだろう。
それが画面に流れる映像ばかりだったら、幻滅してしまう。
それほど速い電車だったという、説明にしかならない。
1824年ウィーン当時の食事している風景などみたい。
104分に収めた素晴らしい作品。