名もなきアフリカの地で

名もなきアフリカの地で  2001年 ドイツ
Nowhere in Africa

監督・脚本 カロリーヌ・リンク
原作 シュテファニー・ツヴァイク
出演 ユリアーネ・ケーラー
   メラーブ・ニニッゼ
   レア・クルカ
   カロリーネ・エケルツ
   オウア:シデーデ・オンユーロ

乾いた熱い風の吹く草原がどこまでも続くアフリカの大地。1人のユダヤ人少女レギーナが
その未知の世界に足を踏み入れたのは、ナチスの迫害を逃れるためだった。

http://www.youtube.com/watch?v=yN3xdM2hAFs

井戸を掘る仕事、命の水を請われた使用人。
その妻が、玄関口のシャワーを浴びて、足元の土を濡らす。
やばい、殴られるか殺されるぞ〜。
そう思って当然、生きるための水を貯めないうちに・・・・。

原作者や監督は何を考えているのか、成り行きが心配になってきた。
1938年第二次世界大戦をまたぐ話なので、込み入る。
ユダヤ人の運命を主題に描くようでいて、少女の成長と女の性を交互に感じさせる。
周りの男たちを悩ませる、尻の軽い妻を娘の視線を通して軽妙にみせる。
やさしくしてね〜妊娠してるの。誰の子?
夫婦の会話としてふさわしくなく、それでもベッドの上で川の字になって横になる。

ケニヤを旅したとして、もう巡り会うことのない未開のケニヤ人。
大戦時代でなければ巡り会えない、ケニヤ文化。
ケニヤの歴史を伝えるものとして、この映画は必要だったのだろう。

旅というより難民・移住者として、家族がどう繋がるべきか、その心内を考えさせる。
ロンガイの農場でトウモロコシの栽培をし、イナゴの大軍に襲われる。
この映像でしっかりと自然の驚異をみせる重厚な作品となっている。
特典DISCあり。