グッド・ハーブ

グッド・ハーブ  メキシコ   2010年

監督・脚本・製作 マリア・ノバロ

出演   ウルスラ・ブルネダ   オフェリア・メディーナ
   アナ・オフェリア・ムルギア

 薬草の効能を教える優しい母、ララ。
 ララは病院で検査を受けるが、無情にもアルツハイマー認知症と診断される。
 母親は、娘のダリアに「私が何もできなくても、モノみたいに扱わないで」と願い出る。

メキシコ映画を観るのは、はじめてではないか?
自然の景色をふんだんに描いていて、なじみやすさを感じた。
そして奏でる楽器のリズムが、新鮮に感じる。
日本人のスタッフが含まれているのではないかと、眺めてみたがひとりだけ。

病院の医療にララを任せようとするとき、看護士の手荒い動作、患者に対する扱いに我慢できなくなる。
ベッドを扱う看護士は、男と女であった。
高齢化社会になり、自尊心を持ち続けながら生きることの難しさを訴えるあたり、いかに医療を充実させていくか?
医療従事者にすべて頼るのではなく、医療を受ける側から考えてゆくことが大事だと思います。
今、医療を受けるかどうかは、経済力もあわせて患者サイドの決断です。
治療を受けなかったということで、罰則はありません。
こういう日本の社会です。

描かれている女性を見て、自意識の高い人ばかりが登場しているような気がする。
日常のハーブなど自然との調和を強調し、女性的な好みを表現している。
なかでもダリアの右腕にある、タトーが印象的であった。
鼻ピアスとマッチしている。