マスコミが権力のウソを見抜けない本当のワケ

マスコミが権力のウソを見抜けない本当のワケ

ー報道はなぜ「当局」に弱いのかー

お話:高田 正幸 さん


主催:NHK問題を考える会 (兵庫)

http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/kanyo-ryuyou/05.php3

・発表報道 vs 調査報道

・記者は何をしている?
事件報道=発表が大半

捜査の途中経過報道が過多、
逮捕報道、発生報道が多すぎ。

・警察裏金問題とは?

捜査費(国費)、捜査用報償費(都道府県費)の流用。
組織全体で書類を偽造。
ほとんど全部の警察官・職員が関与。

・警察組織:全国約29万人。警視庁4.2万人、北海道馨1.1万人
全国各地。20都道府県の警察で発覚。現在も発覚中。

最近では、長引く不況を背景に、労働紛争が多発しているが、それに伴って各地の労働基準監督局・
署に記者クラブを新設するという話を聞いたことがない。何も、労基局・署に新しい記者クラブ
つくれと言っているわけではない。しかし、警察が扱う犯罪はしばしば報道されるが、労基局・署の
扱う事案は、あまり報道されない。その差異が持つ意味は、もっと深く考慮されて良い。

2012年著書
 「日本の現場 Ⅱ<地方紙で読む>」 旬報社
 「メディアの罠ー権力の加担する新聞・テレビの深層」 産学社
 「真実 新聞が警察に跪いた日」 柏書房

以上講演資料より。


台風がやってきて、電車の止まるかもしれない告知がされていた。
足元の悪い中、講演が開かれるか、危ぶんでいたところ、100名以上の参加者。
当の主催者側もこれほどの出席を、予想していなかった。
メディアを考える市民のつどい
としては、記者の講演は初めてだそうで、関心の高さを感じさせられた。

メディアといえば、テレビ・新聞だけでなく、ネットの情報もあわせて考えてみる必要がある。
講演を聞きに来ている参加者、ほとんど私より一世代上の層。
ここ10年の間、社会から分断される、<見た目でネット難民>の、参加者とお見受けしました。

新聞・書籍・テレビを抵抗なく、受け入れることのできる人たち。
ネット情報が比重を高めようとしている現代にあって、マスコミの存在価値を
明らかにすることができるでしょうか?

2003年11月から1年8ヵ月続いた道警裏金報道
警察の裏金、実は北海道で初めて明るみに出たわけではない。
1990年代には、警視庁や熊本県警、長崎県警などで、その存在が報道された。

元ジャーナリスト、上杉 隆 さんがきまっていうのは、記者クラブのこと。
ネット社会と相まって、記者クラブが廃れることを予言している。
なお、記者クラブ制度は、世界の中で日本とアフリカ・ガボン共和国の2ヵ国のみ存在する制度。
記者クラブが、どのように作り上げられてきたのか?

自由主義を合言葉にして、マスメディアの世界は、不可侵領域に置かれている。
年収が一般労働者の数倍を得ることで、庶民とは共感できない立場にいる。
彼らは、貧困を語れない。

労働基準監督局・署に記者クラブが配置されない、その結果、開発途上国と変わりない労働災害
工場爆発が繰り返されている。
自由主義社会であれば、会社の存続基盤から安全を確保、災害の発生を防ぐこと求められるにも関わらず
一向にコスト計算などで企業が改善されない。
1企業の責任だけでなく、経団連の組織基盤が疑われないまま、保険の補てん済まされる。

テレビを見ない、新聞を読まない私が、新聞記者の歴史の歩みを探る。
ジャーナリズムとは、何なのか?
考えるべきなのは、彼らのはずなのに〜。